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第1回お絵かき企画

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第1話 夏の到来★お化けだ!チャンスだ!!ドキドキイチャイチャパラダイス★ … かのえ来美さん

ある暑い日、のんびりと歩いていた賢者はふいに武闘家に呼び止められました。

武「ねえ!賢者、今日の夜ヒマ?」
賢「…夜?一応、暇だけど…それがどうしたんだ?」
武「あのね~…盗賊(男)がねいい肝試しスポットを見つけたっていうの!それで何人か集まって今夜肝試し大会をしようって事になったのよ!!」
賢「肝試し大会?」
武「そう!賢者ももちろん参加するわよね~!!…なぁに?その顔…もしかして怖いとか~?!」
賢「怖いとかそういう事じゃないけど…(面倒だな…)」
武「男でしょ!!そんな渋った顔しないで!賢者も参加ね!!決まり!!!今夜迎えに行くから逃げちゃ駄目だよ★」

そうして賢者は半ば強引に武闘家に肝試し参加を決められてしまいました。

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第2話 ~波乱の予感~ … Mさん

―――月が咆哮しそうな夜だった。
銀色に光る髪の青年は地に伏し、おびただしい鮮血が唇を染めた。最期に「俺はこんな役かよ…」と呟いたことは誰も知らない。 そう、肝試しの主催者は殺されていたのである。
“…一体、誰が…?”
その答えを示すものを、骸は持っていなかった。

その時である。
あたり一面に立ち込めていた霧が晴れ、ある一人の人物を影から光へと浮かばせる。それは魔力がなせる技であった。
「…コーホー…。」
それが彼の口癖である。
魔法で惑わした瞬間、傍にあった石にけつまづいて結果的にパロスペシャルをお見舞いした、圧倒的戦力を持つ男―――賢者男がいたのである。

「…殺っちまったぜ…やばかったかな…。いや、こいつが肝試しなんかを計画するからいけないんだ…。実はだいっ嫌いなのに…。だって怖いじゃないか。」

説明ゼリフを吐いた後、賢者は苦痛に顔を歪める。
すでに冷たくなった骸の傍に立ち、二人の間を風だけが動くのを感じていた。

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第3話 肝試し殺人事件、前編 … きょうじつかささん

武「きゃあ!一体どうしたの!?盗賊が・・・!今日の肝試しはどうなっちゃうの!?せっかく賢者とラブラブだと思ったのに・・・!!!」
賢「・・・・・・・」

(遅れてやってくる勇者)
勇(ひとり言)「あ~・・・。今日の肝試し、僧侶ちゃんと組めないかなぁ・・・。盗賊さえいなければなぁ・・・」(ぶつぶつ)
武「・・・・・!!!!!!」 賢「!」(期待の眼差し)

武(ブルブル震えて)「勇者ったら、盗賊が邪魔だからって、石で頭を強打したあげく、パロスペシャルにペガサス流星拳、ハジケ勝負の後にスカイラブハリケーンを決めるなんて言語道断いい国作ろう鎌倉幕府!!!」
勇「何?何!?そんなことしてないよ~~~!」(ビビリ)

賢「・・・。そう言えば、昨日盗賊と言い争っていたな。僧侶との三角関係のもつれか・・・。馬鹿なことを・・・。ふっ」
(本心:良かった~vこれで肝試しも流れて、犯人も勇者になってラッキー★まんじゅうもお化けも怖いじゃん)

勇「そんな~・・・!しょ、証拠はあるのかよ・・・!」
武(現場に目を光らせる。そして何かを発見した!)
「証拠ならあるわ。真実はいつも一つ!見た目は少女。頭脳は人並み以下。力は岩をも粉砕する!その名も迷探偵武闘家ちゃん!!!」

果たして、武闘家が見つけた証拠とは?
そして勇者の運命は?
そしてスリルショックサスペンスな賢武の恋の行方は!?

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第4話 肝試し殺人事件、後編~証拠隠滅~ … くるのさん

武「ほら、ここ見てよ!!だいいんぐめっせぇ~じがあるじゃない!!ここに「しゃ」って書いてあるでしょ?これは「ゆうしゃ」って書こうとしてたんだよ!!」
賢(随分直接的なダイイングメッセージだな……;でもこれならバレなくてすみそうだ……)
勇「ええーーー!? 嘘だろ!? 見せてみろよ!!!………あれ?なんか点がねぇか?これは『しゃ』じゃなくて『じゃ……ごふっ!!!」
賢「言い訳はみっともないぞ……素直に認めたらどうだ?」

(危ない危ない……;早くここから離れないと!!!)

勇「て……めぇ……;ミゾウチに入ったじゃねぇか……(泣)」
賢「なぁ武闘家。もうこんなところにいても気が滅入るだけだ。どこか二人っきりになれるところに行かないか?」
武「えっ……二人っきりって……///やだ、賢者ったら……v」

勇「……待てよ!!!まさかお前がはんに……ごはっっ!!!」
賢「さっ邪魔者はいなくなった……行こうか……」
武「うん♪」
(やだv今日の賢者ったらダイタンv)

こうして賢者は武闘家を連れて森の深くに入って行くのだった……

勇「くっそ……俺もこんな役かよ……」

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第5話 森の奥で … まわたりうしおさん

そんなわけで森の奥深くに武闘家を連れ出すことに成功した賢者。
(いい具合だ・・・!)
こころの中でがっつポーズをするがさすがにおくびにもそれを出したりはしない。

夜は更けてきている。

と、急に武闘家は足を止めて賢者を振り返った。
武「そういえば、盗賊が言っていたのってこの辺りだったな」
賢「えっ」
武「とてもいいスポットなんだそうだ・・・。特にこんな月の夜はよく出くわすらしい。」
賢「えっ えっ えッ!!?何のはなしですか!?っていうか武闘家さんさっきまであんなにかわいらしかったのに・・・!」

キャラが変わっている・・・!

そう気がつくが時すでに遅し。

武「さあ、肝試しをはじめようか。」

せっかくこの手を汚してまで肝試しを阻止しようと思ったのに・・・!
目の前が真っ暗になる賢者の目の前には子悪魔のように微笑む娘の姿があった・・・。

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第6話 たくさんいますね~ … けこさん

武「このまえここで、デスフラッターの群れを見たって、盗賊が言ってたの。・・・そうそう、ここからよく見えますよ」
賢「デスフラッター、ですか(汗)」
武「満月の夜は、ここでよく食事をしているらしいのvvv」
賢「(いったい何を食っているんだ・・・)」
武「あのつぶらな瞳の子は、まだ巣立ちしたばかりみたいねvvカワイイvv」

狭いところから覗いているので、賢者さんはトリどころではないようです。
トリに夢中で無防備な武闘家ちゃんが動くたびに、 理性を抑えきれなくなってしまいますが、ここで武闘家ちゃんを泣かしてしまったら、パーティにも悪影響を与えてしまいそうなので、 一生懸命こらえています。

だけど、最後に二人きりになったのって、いつでしたっけ・・・

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第7話 ときめいてミッドナイト … かのえ来美さん

二人きりになるなんて…本当に久しぶりだな…。

などとまったり考えていてもやはり賢者さんも男!
暗い森の中、ちょっと気になるあの子と二人きり…そりゃ~、肝試しだのなんだのと騒ぎはあったけどようやく訪れたこのチャンス!これを逃しちゃ男が廃るってもんだ~…などと自分の中で超盛り上がり開始。

…武闘家だって俺と二人ッきりになるチャンスだったのに…なんて言ってたもんな。 それはやっぱりあれか?俺のこと…。

そんな考えを巡らせ武闘家の肩に手を回そうとした時、ふと武闘家がしゃべり始めた。
武「…でね…もう一つ、この満月の夜にデスフラッターが群れをなして騒ぎ立てると現れるんだって…」
賢「…………………えっ?!現れる?」
武「そう…そこに青白い顔して立っている…」

ちょっ…ちょっと…ちょっと待てや~~~~っ!!!
やっぱこんな展開か~~~~~~っっっっっっっ!!!!

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最終話 終わり良ければ全てよし? … くるのさん

武「………盗賊と勇者が………!!!」
盗「よ~く~も~コ~ロ~シ~て~く~れ~た~な~~~!!」
勇「こ~の~ウ~ラ~ミ~は~ら~せ~て~も~ら~う~ぞ~~~~!!!」

賢「………っ!!!!ぎゃ~~~~~~~~っ!!!!!」

盗「ま~~て~~~~!!!」
賢「くっっっ来るな!!!お化け!!ゾンビ!!!ぶっ武闘家には指一本触れさせないからな!!!もちろん俺にも近寄るな!!!」
武「けっ賢者!!苦しいよ……!!!」
勇「と~り~こ~ろ~し~て~く~れ~る~わ~~~!!!」
賢「うわああああぁ!!!!やめろーー!!!!」
武「……ふぐっ!!苦しいってば!!賢者!!大丈夫、これお芝居だから!!!」
賢「ワアアアアアァ…ぁ?……お、お芝居!?」
武「そう、これ、怖がりの賢者を驚かそうとしたお芝居なの。勇者と盗賊と私で計画した………」
賢「ま………マジですか……?」

3人の作戦にすっかり騙されてしまっていた賢者は、すっかり意気消沈。自己嫌悪に襲われてしまうのだった。

勇「は~~それにしても、ここまでうまく騙されてくれるとやりがいがあるよな~~!!あ~~おかしかった!!」
盗「大体日頃モンスターと戦ってるオレたちが、あんな攻撃くらいで死ぬかよな?そんくらい落ち着いて考えればわかりそうなもんだろ!!なあ?」
武「うん……そうだね。」
賢「………もう俺のことは放っておいてくれ……(泣)」

賢(ああ、なんて低俗な作戦にハマってしまったんだ。武闘家とラブラブできるだなんて一人浮かれて……虚しさ倍増だ……)
武「………賢者……騙してごめんね…そんなに落ち込むだなんて思いもしなかったから……」
賢「もういいよ………」

(きっと武闘家は、俺のことなんてなんとも思っていないんだろう……俺の一人相撲だったんだな……)

武「私ね、嬉しかったんだ。賢者、すごく怖がってたのに、私のことちゃんと守ってくれたでしょ?」
賢「そりゃあ……」
武「……ありがとう」

ふと視界から武闘家の姿が消えたと思った瞬間、頬に暖かいぬくもりを感じた。
武「今度は……二人きりで肝試ししようねv」
そう耳元で囁いて武闘家は勇者たちの元へ戻って行った。
賢「武闘家………!!!」
熱くなる頬を押さえながら、賢者は一人呟いた。

賢「肝試しじゃなきゃ、だめなんですか……(泣)」

こうして「夏の到来★お化けだ!チャンスだ!!ドキドキイチャイチャパラダイス★」は大成功(?)を収めて終わりを告げるのであった。

==END==

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